社長メッセージ集(Discover 加茂さん)

[2009.09.29]

安売り競争 〜適正利潤は必要〜


 先日(9/27)、ユニクロに自転車に乗る時使用するヒモ付のイージーパンツを買いに行きました。駐車場では制服を身につけた係員がテキパキと駐車するスペースに誘導してくれました。お客様はひっきりなしに駐車場に入り、ユニクロの袋をかかえた帰り客もずいぶんいました。本当にユニクロは繁盛しているなと実感しました。ちなみに私はズボン6本買いました。10,000円でおつりが来る価格でした。イージーパンツを2本ぐらいと思って出かけたのですが、あまりに商品が安いのでついついゴルフ用のパンツも買ってしまった次第です。
 今、ユニクロを代表とする破壊的な価格による安売り競争がコンビニや百貨店等小売店に広がりをみせています。それは、昨年の9月のリーマンショック以来、グローバル恐慌に襲われた日本の至るところで繰り広げられています。先行きの見えない不況のなか生活防衛のため財布の紐を固くして一円でも安いモノを買おうとする消費者と、それに応えて売上げを伸ばそうとコストを限界まで切り詰め格安商品を世に送り出す企業。安売り競争の激化に歯止めはかかりません。テレビなどのマスメディアも、過熱する安売り競争を不況下で家計を救う救世主の様に扱い、安売りをたゆまぬ経営努力と徹底したコスト管理の成果だと称賛し、ユニクロの様な会社の企業戦略を見習えという風潮が支配的です。本当にこれでいいのか私は過激な安売りはコストの圧縮によって成立しているのですから、必ず従業員の賃金切り下げにつながっていき、失業者の増加を生む危険性が大きいと思います。安売りは企業の利益の縮小も意味しているわけですから、値下げで売上は維持できてもいずれ経営が立ち行かなくなります。やむなくさらにコストカット(リストラ・賃下げ)を行うことにならざるをえません。そして、又 安売り、悪循環がもうすでにはじまっています。デフレスパイラルです。こうした事態がつづけば、企業・従業員・消費者が互いに損をしない様な価格は成り立たなくなります。価格メカニズムが機能しなくなり市場経済は崩壊の方向に行ってしまうのです。自分さえ生き残れればいい。自分さえ勝ち残ればいい。安売り競争の背後にあるこの行動原理は共食い共倒れを引き起こす危険性が大です。お客様も喜び従業員も喜び社会も利するwin win win でなければなりません。特に私は、従業員の生活を守れる賃金水準を保った上でコストを管理し利益を出していくという企業経営の基本を忘れていれば、最終的には社会に貢献できない企業になってしまうと思います。ヒトの価値は、たやすく価値を変えられるモノの値段とはちがうのです。人は宝です。自分さえよければは自国さえよければという考え方は社会のため世界のためという考え方を失い保護主義 統制経済を生み、結論、自分の首をしめることになるのです。松下幸之助氏の「産業人の本分に徹し、社会生活の改善と向上を図り、世界文化の進展に寄与せんことを期す」このお言葉を忘れることなく私は経営の任にあたります。

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