社長メッセージ集(Discover 加茂さん)

[2009.07.22]

未曾有


「みぞう」この字が読めなかったとか言われていた麻生総理も、とうとう解散を自分の手で昨日実施し、いよいよ総選挙戦に突入しました。100年に一度の経済危機と言ったのはFRB前議長のグリーンスパン、どちらのリーダーも今までに一度もなかった事を表現する言葉として使っているとは思いますが、もう少し歴史を学び、現状認識不足、勉強不足にならない様、頑張ってもらいたいと思います。
しかし、日本政治、日本経済いずれも大転機に来ている事は間違いありません。政治の話はよく分かりませんが、政権交代したらその後にどんな事が起こってくるのか、自民党も民主党もマスコミも正しく伝えてもらいたいです。
日本経済の話は、私でも少しは予測がつきます。結論から言えば、アメリカの時代は終わった感じです。世界は、今まさに未曾有の不況のど真ん中にいる様です。まさに日本のGDPは、2008年(10月〜12月)14.4% 、2009年(1月〜3月)15.2%、2009年(4月〜6月)少しは改善されるかもしれませんが、びっくりする位経済は縮んでいますし、人の心も沈んでいます。選挙が近いので、意図的に楽観的情報を流しているマスコミもありますが、私の直観としては、これから更に悪くなる気がします。なぜなら今回の不況はよく言われますが、循環的なものでなく、構造的なものであるからです。アメリカ資本主義に依拠して成長を遂げてきた日本の代表的製造業、トヨタも日産もPanasonicもSonyも落ち込みはひどいです。これは単に輸出がダメになったからではありません。国内でも消費者が生活者に変わり、“もの”を買わなくなったからです。
私は中学生の頃からアメリカのテレビ番組“サーフサイドシックス”“ルート66”“ハイウェイパトロール”等々、アメリカの格好いい文化に触れ、アメリカの生活に憧れていました。とりわけ、テレビドラマに出てくるガソリンを大量に消費する(当時は分りませんでしたけど)大型車には大変憧れ、整備されたハイウェイでその様な車に大人になったらきれいな女性を乗せて走りたいなーと思っていました。
そして日本でも私が大学卒業(1967)頃には、首都高羽田線、東名高速と随時高速道路が出来る様になり、車社会が実現してきました。
一方、流通も大学時代、鈴木保良教授に教えて頂いたスーパーマーケット、ショッピングセンターがどんどん出てくる様になり、私の生まれた浜松の鍛冶町商店街も、どんどんアメリカ化し疲弊してしまいました。そして今、自動車文明も曲がり角に来ていますし、百貨店、スーパー、ショッピングセンターの売り上げも激減してします。
アメリカ、日本はじめ先進国では、すでに“もの”が溢れています。それにも関わらず“もの”が生産され販売されて続けてきたのは、金融の支援があったからです。それゆえ、ものを次々に買い替える事ができたのです。自動車にしてもテレビにしても、ローンを組みながら4〜5年に1回ぐらいは買い替えることができたのです。
New modelの発表、大量のコマーシャル、そして大量販売と買い替え需要が先進国の製造業を支え続けてきたのです。(金融支援を受けながら)
しかし今回の未曾有の大不況は、この仕組みを根底から変えることになると思います。
雇用や所得の将来が不確実になる中で、人々は耐久消費財の買い替え期間を延長し、“もの”を買う行動を控え始めました。
自動車等の品質は極めて高くなっていますので、そんなに頻繁に買い替える必要はありません。
一度こうした考えが定着してしまうと、景気が回復した後でも、そう耐久消費財の需要は戻らないと思います。
アメリカ型の大衆消費文明、消費バブルは終焉を向えています。金融システムの崩壊、GM、クライスラーの自動車業界の破綻は、今回の不況が決して循環的なものでなく、構造的なものであることを如実に示しています。
ものを買い替えることよりも、自分の少なくなった所得を、生活の質を本当に高めるものに生活者は使うようになるからです。
金融で経済を成長させる時代も終わりです。
ものづくり主義の時代も終わりつつあります。
一億総中流⇒ものを買う主役でした。中産階級⇒は、没落していく時代になりました。
“もの”から、“サービス”の時代に向かっています。
未曾有の不況は、一人一人が常に学び、常に自分を鍛え、変わりゆく環境に素直に柔軟に対応できる努力を重ね、突破する力を身につけるチャンスの時でもあるのです。
これからも、未曾有の何かが起こるかも知れません。
その時は、冷静沈着に対応しましょう。世の為、人の為に!!

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